データドリブン経営のメリットと実施方法は?注意点も紹介

デジタルマーケティング

2022.09.07

データドリブン経営のメリットと実施方法は?注意点も紹介

データドリブン経営という言葉を聞いたことがあると思います。データに基づいて行う経営のことですが、現在ではデータドリブン経営をしなければ、売上を伸ばすことは難しくなっています。

ではどのようなメリットがあるのでしょうか。またどのように実施すればよいのでしょうか。ここではデータドリブン経営のやり方と注意点について紹介します。

データドリブン経営とは

データドリブン経営とはデータに基づく経営のことです。今までのように個人の経験や勘に頼るのではなく、データに基づいて判断を下していく経営手法です。データドリブン経営が注目されるようになった背景としては、消費者の価値観の多様化が挙げられます。

それぞれの消費者のニーズに合った商品やサービスを考えなければならないため、データに基づいた分析が必要になってきたわけです。よいものを作るのではなく、消費者が必要としているものを作っていかなければなりません。

また消費行動を分析できるだけのデータを、取得できるようになったというのも1つの理由です。IT技術の進化により、顧客管理が簡単にできるようになっただけでなく、その分析も可能となりました。

そうした技術を導入することで、消費者のニーズがより詳しくわかるようになったわけです。そして実際にデータドリブン経営をしている企業の方が売上をアップしているわけです。

データドリブン経営のメリット

データドリブン経営のメリットとしては以下の3つが挙げられます。

判断の根拠となるデータの取得が可能

データドリブン経営は判断の根拠となるデータの取得が必須です。今までのように経営者の勘や経験に頼るのではなく、客観的なデータに基づいて判断を行います。

そのため成功した時だけでなく、失敗した時もその原因をデータに基づいて判断しやすいのです。また客観的なデータに基づいて判断が行われるわけですから、他の経営陣を説得しやすいというメリットもあるでしょう。

業務効率化

データドリブン系を行うことで、効率的に作業が進められるため、業務の効率化につながります。スピード感のある判断も行えるため、意思決定も早くなるわけです。その結果、生産性もアップします。

売上アップ

データに基づいた判断を行っていくことで、間違った判断が減っていきます。消費者にどのようなニーズがあるのかについてもデータに基づいて判断していくため、顧客中心の商品開発が可能です。

また常にデータで売上を確認できるため、すぐに改善が行えるというメリットもあります。その結果売上アップにもつながっていくわけです。

データドリブン経営をするための準備

データドリブン経営はすぐに導入できるものではありません。データドリブン経営をするための準備が必要になってきます。必要な準備としては以下の3つが考えられます。

データを集めるシステム

データドリブン経営をするためには、データを集めるためのシステムが必要になってきます。膨大なデータを収集するため、自社に合ったシステムの導入が必要になります。

データを分析するシステム

データドリブン経営はデータを集めるだけでなく、分析することが重要になってきます。そのためデータ収集だけでなく分析ツールも必要になってきます。ビッグデータを分析できるだけでなく、それを活用するため、データの加工もできるシステムが必要になってくるわけです。

データドリブン経営を行うための組織作り

データドリブン経営を行うためには、そのための組織作りが必要になってきます。今までのような個人の経験や勘に頼ったやり方ではなくなるわけですから、業務のやり方が大きく変わるわけです。

業務のやり方を大きく変えるためには、組織全体が変わる必要もあります。そのためまずデータドリブン経営を行うための組織作りをしていかなければならないわけです。

データドリブン経営のやり方

データドリブン経営の場合、以下のようなやり方で進めていくのが一般的です。

必要なデータの決定

データドリブン経営では、データを集めることが目的ではありません。またデータは膨大な量になるため、多くあればよいというものでもありません。そのため自社に必要なデータは何かをしっかりと定義しておく必要があるわけです。

必要なデータを決めておくことで、データドリブン経営に必要なデータをしっかりと収集できます。

データの収集と可視化

必要なデータが決まったら、データを収集していきます。先ほども述べた通りデータ収集にはシステムが必要です。そこで自社に合ったシステムを導入します。またデータを収集するだけでなく、可視化しなければなりません。

こちらもシステムによって行わなければ、時間が膨大にかかってしまいます。システムを導入してデータの収集と可視化を行いましょう。

データ分析

データの収集と可視化が終わったら、データの分析をしなければなりません。データ分析もシステムでおこないます。データ分析も目的に合ったデータを使って行う必要があります。また分析の仕方によっても見え方が違うので、どのような軸で分析していかなければならないのか考える必要があるでしょう。

データ分析はどうしても専門的な知識が必要です。システムの導入だけでなく、専門家に分析を依頼するのも必要になってくるでしょう。

データを使った施策の決定・実施

データ分析が終わったら、そのデータを使った施策を決定し実施していきます。それぞれの企業の規模に合った施策を決定しなければなりません。そうしないと実行の段階でうまくいかないことが多いです。

施策の決定については、プロセスも非常に大事です。どの参加者かいつ決定し、いつ実施するのか、明確にわかるようにしてから実施しましょう。

結果に基づく改善

決定された施策を実施した後は、その結果に基づいて改善が必要になります。結果が良くなければ施策を見直して、もう一度実施していく必要があるでしょう。想定した結果と違う結果が出た場合は、データ収集や分析の段階で間違っている場合もあります。

データそのものが古くなっている場合もあるからです。もう一度データ収集と分析の段階から見直し、施策を改善して実行していきましょう。

データドリブン経営で使われるツール

データドリブン経営を行う際には以下のようなシステムを導入するのが一般的です。

MA

MAとはMarketing Automation(マーケティング・オートメーション)の略で、マーケティングに関する活動を自動化するツールです。顧客のデータ収集や分析、各顧客に対する適切なアプローチの実施などが可能になります。

DMP

DMPとはData Management Platform(データ・マネジメント・プラットフォーム)の略で、顧客データを一元管理するプラットフォームです。外部データを扱うパブリックDMPと自社のデータを扱うプライベートDMPの2つがあります。

DMPを使うことで、顧客一人ひとりに合った集客が可能になります。つまりDMPの活用でOne to Oneマーケティングが可能になるというわけです。

ERP

ERPはEnterprise Resource Planning(エンタープライズ・リソース・プランニング)の略で、日本では企業資源計画と言います。企業の会計や人事、生産・販売などあらゆるデータを統合して、効率的な経営を行うことを目指すツールです。

CRM

CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の略で、日本語では「顧客管理」と訳します。顧客との接点を含む、顧客との関係性を管理して、その関係をより深めていくことで売上アップを図る手法です。

「顧客満足度の向上」や「顧客のニーズに応える」など、顧客を中心にマーケティングから営業、サービスの提供からサポートまでを行います。CRMは特定の業種にのみ実施されているものではなく、あらゆる業種で行われています。

SFA

SFAとはSales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略で、営業に特化した支援ツールです。営業に関する記録だけでなく、見込み客の情報も管理することで、営業が効率的に行えるようになります。

データドリブン経営の注意点

データドリブン経営の注意点としては以下の4つが考えられます。

費用対効果を考える

データドリブン経営を行うためには、システムの導入も必要ですし人材確保も必須です。そのため従来のやり方よりも費用がかかる可能性もあります。そこでどの程度の効果があるか、考える必要があるのです。

せっかくデータドリブン経営を行って売上が伸びたとしても、費用の方がそれを上回ってしまったら意味がありません。また思った以上に効果が出ない場合もあります。費用対効果を考えて、どのレベルでデータドリブン経営を実施するのか、事前にしっかりと検討しましょう。

データが多ければよいというわけではない

データドリブン経営を考える際には、データの収集が重要になってくるのは間違いありません。しかしデータにこだわりすぎて、データを多く集めても意味がないのです。データが多ければ多いほどその分析に時間がかかりますし、多いからといって経営に生かせるというわけでもありません。

データ収集が第一の目的ではないということに注意しましょう。

専門スキルのある人材育成が必要

データ分析には専門スキルのある人材が必要になります。そうしなければ分析結果を経営にしっかりと生かせないからです。データ分析ができる人材を確保するのはなかなか難しいです。そのためそうした人材を育成しながら、データドリブン経営をしていきます。

ただ育成しようにもノウハウがないので、開始当時は外部人材に頼るのもひとつの方法です。専門スキルのある人材に業務委託で依頼したり、専門スキルをサービスとして提供している企業に相談したりしてみましょう。

組織全体の理解が必要

データドリブン経営を行うためには、組織全体の理解が必要です。どれだけデータに基づいた施策を実施しようとしても、組織全体がそれを受け入れなければ意味がありません。以前と違った価値観や習慣で仕事をするというのは思った以上に難しいものです。

そうした習慣や価値観を変えていくことも必要になってきます。データドリブン経営を実施する際には、組織全体の理解を進めるために、経営陣がしっかりと説明をしなければならないでしょう。

データドリブン経営で売上アップを!

データドリブン経営はデータに基づいた経営を行うことが第一の目的ではありません。あくまでも売上をアップすることが目標になっています。そのため費用対効果を考えながら実施していかなければなりません。

システムを導入するなどして、自社の規模に合ったデータドリブン経営を行い、売上アップを目指しましょう。

「オムニデータバンク」は広告配信で必要なあらゆるファーストパーティーデータだけをセキュアに収集・管理・運用するマーケティングプラットフォームです。独自のデータ収集機能、計測機能に加えて、アナリティクス、WEB広告、CRMなど多彩なツールとの連携が可能になります。

ファーストパーティデータの収集だけでなく、管理・運用に課題をお持ちの企業の方はこちらからお問い合わせください。