CRMをマーケティングに生かしたい!導入方法と注意点について解説

デジタルマーケティング

2023.04.11

CRMをマーケティングに生かしたい!導入方法と注意点について解説

CRMを使ったマーケティングがECサイトなどで行われるようになってきています。ではなぜCRMを使ったマーケティングが行われるようになったのでしょうか。またそもそもCRMとはどのような意味なのでしょうか。ここではCRMの説明だけでなく、CRMマーケティングを導入するメリットやCRMの導入手順、導入する際の注意点について解説します。

CRMマーケティングとは

「CRM」は「Customer Relationship Management」の略で、顧客関係管理のことを言います。CRMはツールを表すのが一般的で、CRMを使って顧客管理を行い、そこで得た分析結果を用いて行うのがCRMマーケティングです。

CRMを用いることで、各顧客のニーズや価値観をリアルタイムで把握できるようになり、各顧客のニーズや価値観に合ったマーケティングを行うことが可能になりました。その結果、既存顧客の顧客満足度の向上に役立っています。また各顧客にあったアプローチができるため、コストを抑え、効率的なアプローチが可能です。

CRMとSFA、MAとの違いは

CRMと似た機能があるツールとしてSFAとMAがあります。SFAとは「Sales Force Automation」の略で、営業活動を支援するためのツールです。営業活動を支援するためのツールで、顧客情報管理の機能も含まれています。一方、MAは「Marketing Automation」の略で、顧客の情報を管理して選別するところまで、自動化するツールです。顧客の分類を行い、優先度の高い顧客に対してアプローチ可能です。

つまり簡単にまとめると、MAは見込み客の獲得、SFAは営業と成約、CRMは既存顧客との関係強化が主な役割だと言えます。そのため状況に応じて、これらのツールを使い分けていく必要があります。

CRMマーケティングが導入されるようになった背景

CRMマーケティングが導入されるようになった背景には、各顧客のニーズの多様化があげられます。ニーズが多様化しているため、各顧客にあったアプローチが必要になってきたわけです。またサブスクリプションモデルが増えていることも理由としてあげられます。

サブスクリプションの場合、継続してサービスや商品を利用してもらう必要があります。そのためには既存顧客との関係を強化して、ロイヤルカスタマーを育成していかなければなりません。こうした消費者とビジネスモデルの変化によって、CRMマーケティングを導入する企業が増えてきたわけです。

CRMマーケティングを導入するメリット

CRMマーケティングを導入するメリットとしては以下の3つがあげられます。

既存顧客対するマーケティングが可能になる

CRMは自社の顧客データをもとにマーケティングを行うため、効果的な既存顧客に対するアプローチが可能になります。各顧客のニーズに合ったマーケティングを実施することで、顧客満足度の向上にもつながります。

ロイヤルカスタマーの育成につながる

既存顧客を獲得するコストに対して、新規顧客を獲得するコストが高くなります。またサブスクリプションモデルの登場で、既存顧客にロイヤルカスタマーになってもらい、自社の商品やサービスを継続的に購入してもらわなければなりません。

先ほども述べたとおり、CRMを活用することで、既存顧客の顧客満足度は向上します。その結果、ロイヤルカスタマーの育成につながるというメリットがあります。

業務効率化が可能

CRMを使うことで、分析が自動化でき、効果的なマーケティングが可能になります。また顧客データを一元管理しているため、部署間でデータのやり取りをする必要もありません。同じデータを違う部署で異なるシステムに入力するという無駄な作業がなくなるわけです。そのため業務全体の効率化にもつながります。

CRMシステム導入のデメリット

CRMは導入するデメリットもあります。以下のデメリットを確認し、大きな問題にならないようにしたうえで、導入することをおすすめします。

導入するための費用や運用コストがかかる

CRMシステムも他のシステムと同様、導入コストと運用コストがかかります。その費用はシステムによってさまざまです。必要以上の機能をつけてしまうと、コストがあがってしまいます。もちろんうまく運用できればコスト以上の効果が期待できます。自社で継続的に運用できるコストの範囲内で、CRMシステムを導入するのが大事でしょう。

従業員が使わなくなるケースがある

せっかくCRMを導入しても従業員が使わないというケースもあります。原因としてはCRMシステムの使い勝手が悪かったり、今までのやり方を変えるのが大変だったりすることが考えられます。システムを導入しても、使い勝手が悪く、ただ作業が増えただけと従業員が思うようであれば、積極的に使おうとは思いません。

そのため従業員が使いやすいCRMシステムの導入が必要です。導入する際には、CRMシステムを従業員に試してもらう方が無難です。またCRMシステムを導入し、CRMを使うことで、どのようなメリットがあるのかを従業員と共有する必要があります。意識の共有のために、定期的な研修もしなければなりません。

効果が現れるまで時間がかかる

CRMシステムは効果が現れるまで時間がかかります。CRMで顧客情報を管理するだけでは、ただ入力作業が増えただけと思われても仕方がないでしょう。そのためCRMシステムは、顧客情報を活用するための分析と運用が必要になってきます。

ただし導入してすぐにうまくいくことはありません。PDCAを繰り返しながら改善していく必要があるでしょう。

CRMツールを選ぶ際のポイント

CRMツールは多くの会社がサービスを展開しており、どのサービスを選べばよいか迷う人もいるはずです。その際には以下の基準に照らして比較検討する必要があります。

導入コストと運用コストは自社の予算の範囲内か

CRMを導入する場合は導入コストと運用コストがかかります。初期費用だけで数百万円かかる場合もあれば、導入コストはかからず、運用コストが高いというサービスもあります。また利用するユーザー数や機能が多いとコストは高くなるのが一般的です。

そのため自社で必要な機能とユーザー数を事前に考えておく必要があります。必要のない機能をつけてしまうと、コストが上がってしまいます。自社で必要な機能は何かを考えたうえで、導入するようにしましょう。

現場の従業員にとって使いやすいツールかどうか

CRMツールを使うのは現場の従業員です。そのため現場の従業員が使いやすいツールを導入する必要があります。現場の従業員が使いやすいかどうかは、無料版で試してみる必要があります。無料版を導入して、従業員にアンケートを取ってみましょう。

また既存のシステムとの連携も必要です。システムを新しくしたことで、既存システムとの連携に手間がかかるようでは意味がありません。また既存システムと連携できないことが、導入した後にわかると、大きな問題になります。

既存システムと連携できるのかどうか、現場の従業員がスムーズに既存システムと連携できるシステムなのかどうかも確認しておくべきでしょう。

セキュリティがしっかりしているか

CRMは顧客の個人情報を扱うため、セキュリティ対策がしっかりと行われているかが重要です。情報漏洩は企業イメージを下げる大きな原因となりますので、セキュリティ対策が十分行われているツールを選びましょう。また合わせて従業員のセキュリティ意識も高める必要があります。社員研修などを通して、個人情報保護に対する意識を高める努力をしていきましょう。

CRMツールの導入手順

CRMツールは以下のような手順で導入していきます。

CRMツールを選ぶ

自社で運用しやすいCRMツールを選びます。その基準としては、必要な機能がついているだけでなく、コストも自社の予算に見合ったものを選ぶ必要があります。また実際にツールを使うのは現場なので、現場の担当者の意見も聞いて導入する必要があるでしょう。

そのためにも複数のサービスを比較して、検討することが必要です。社内での一致が見られた場合にのみ、契約するようにしましょう。

社内の体制を整える

CRMツールを決定したら、社内の体制を整える必要があります。実際にCRMシステムを導入して、どのような業務フローになるのか考えなければなりません。またCRMツールの使い方を従業員に周知する必要もあります。従業員がCRMツールを使用できるようになるために、社内研修を開くなどして、運用スタートに備えましょう。

業務フローを見直す

CRMツールは、導入して終わりではありません。導入後に業務フローに問題がある場合は見直しをする必要があります。新しいシステムを導入するわけですから、最初はうまくいかないかもしれません。そのため定期的に業務フローを見直す必要があります。

また事前に必要でなかった機能が必要になったり、思わぬトラブルが発生したりする場合もあります。そのためアフターサービスが受けられる会社のサービスを選ぶ方が良いでしょう。

CRMツールを導入する際の注意点

CRMツールを導入する際には以下の点を注意しましょう。

最初は一部署でスタート

CRMを導入した後、いきなり全社で行うよりも、まずは一部署からスタートすべきです。導入段階でしっかりと準備していても問題は起こります。そうした問題を解決するためにも、徐々にスタートした方がいいでしょう。また一部署からスタートすることで、現場の負担も軽減します。一部署で得た経験を全社で共有して、半年ぐらいをかけて全社に広げていった方がうまくいくはずです。

目的を設定する

目的をしっかりと設定したうえで、CRMを導入することも必要です。目的が決まっていないと、どのCRMツールを選べばよいかの基準がわかりません。また導入の目的があいまいだと、現場のモチベーションがあがりません。CRMを導入する目的がはっきりしていることで、現場もCRMツールを使って業務改善をしようと考えますが、目的がわからないと新しい仕事が増えたと思うだけになるでしょう。

またCRMの導入目的をはっきりさせることは、自社の課題を明らかにする役割もあります。CRMを導入する際には、目的をしっかりと設定し、全社員で共有するようにしましょう。

導入スケジュールは余裕をもって設定する

CRMは導入を決定して、すぐに利用できるものではありません。導入するためにはツールを選定する必要もありますし、社内で問題を解決しながら運用していく必要もあります。スケジュールに余裕を持たないと、効果が見える前にCRMの運用自体をやめてしまうことになりかねません。

CRMは導入するまでにも時間が必要ですが、導入後も効果が出るまでは時間がかかるという認識で取り組んでいく必要があるでしょう。

導入チームを作る

CRMの導入は全社で行わなければなりません。そのためCRM導入のプロジェクトを進める導入チームを設置する必要があります。CRMの導入は業務フローの見直しや社員教育が必要となるので、導入チームの設置が必須です。

導入チームを設置する際には、各部署から人材を募りましょう。そうすることで各部署にも導入目的や操作方法が浸透するはずです。

従業員が使いやすいシステムを導入する

素晴らしい機能があるシステムでも従業員が使えなければ意味がありません。そのため従業員が簡単に入力できて、使いやすいシステムを導入する必要があります。CRMシステムを導入する際には、導入前に実際に従業員に使ってもらい、使いやすいかどうかを確認するようにしましょう。

まとめ

ここまでCRMをマーケティングに使うメリットとCRMの導入方法や注意点について解説してきました。CRMは社内の業務効率化につながるツールではありますが、適切な運用を行わないと効果が出ません。CRMを導入する目的を明確にして、全社的にその目的を共有し、導入チームを設置して取り組むようにしましょう。

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