CMP(コンセントマネジメントプラットフォーム)とは?機能と選び方について解説

デジタルマーケティング

2023.03.28

CMP(コンセントマネジメントプラットフォーム)とは?機能と選び方について解説

CMPの重要性が高まっており、導入する企業も増えています。CMPとはコンセントマネジメントプラットフォームの略なのですが、導入されている背景や機能についてよくわからない人も多いはず。そこでこの記事ではCMPが導入されるようになった背景とその機能、選ぶ際のポイントについて解説します。

CMPとは

CMPとはコンセントマネジメントプラットフォームの略で、ウェブやアプリで個人情報を取得する際に、ユーザーに対して利用目的を明確にして同意を得るためのツールです。企業にとってはユーザーの個人情報を取得・管理でき、ユーザー側は自身の情報がどのように使われるのか理解したうえで、サイト利用ができます。

個人情報を利用してほしくない場合は、同意せずにサイトを利用できるため顧客満足度も向上するでしょう。また企業は個人情報をユーザーの許可のもと、利用できます。そのため導入する企業が増えています。

CMPが導入されるようになった背景

CMPが導入されるようになった背景には、cookie規制があげられます。今までは個人情報とされてこなかったものが、法整備がなされて個人情報として取り扱われるようになりました。そのためcookieのようなオンライン上で収集するデータも個人情報として、規制の対象になったわけです。

またアップルのcookie規制だけでなく、Googleも2023年後半までにサードパーティーcookieを廃止すると発表しています。そのためサードパーティーcookieに頼ったデータの取得は難しくなるはずです。そうした中で、同意を得たうえでファーストパーティーcookieを含めた個人情報を収集する必要があります。同意を得ることで、ユーザーも安心してサイトを利用できる仕組み作りが必要になったわけです。

CMPの機能

CMPには主に以下のような機能があります。

データの同意取得と管理

CMPはユーザーの同意を得て、データを取得するのが基本的な機能です。cookie情報を与える際にユーザーが同意するかどうかの判断ができます。CMPはユーザーの同意を得るためのポップアップの表示が簡単に行えるので便利です。取得したデータの管理もCMPで行えます。

システム連携

CMPで取得したデータは自社の顧客管理システムと連携できる必要があります。自社の顧客データを紐づけることで、より詳細な分析が可能となり、マーケティングに生かせます。

各国の規制に対応したバナーやデータ取得

個人情報に関する規制は国によって異なります。同意取得バナーも各国の規制に合わせて表示しなければなりません。CMPであればバナーの切り替えもシステム上で、自動でできるのが一般的です。グローバルに事業を展開している機能にとってはメリットを感じるでしょう。

各国の規制に合わせたアップデート

個人情報保護に関する法律は今後も改正される可能性が高いでしょう。そうした各国の規制に合わせたシステムのアップデートが行われるのがCMPです。自社でそうした対応をしていくことはコストがかかるので、自動でアップデートする機能は大変便利です。

CMPの導入手順

CMPは以下のような手順で導入していきます。

1.社内で個人情報や個人データの扱いに関するルールを策定する

CMPは個人情報や個人データを扱うため、それらの取得の目的や管理の仕方などのルールを決める必要があります。すでに自社にルールがある場合は、各国の個人情報に関する法律に沿っているかどうかの確認が必要です。不適切な利用がされていると分かった際には、見直しが必要になるでしょう。

2.自社に適切なCMPツールを選ぶ

次に自社に適切なCMPツールを選びます。自社に適切なツールは、どこでサービスを展開するかに関係してきます。国によって法規制が違うので、自社がサービスを展開する国の法規制に対応している必要があるでしょう。また自社システムとの連携が可能かどうかも重要です。顧客データを一元管理するためにも、自社システムと連携できるCMPを選ぶようにしましょう。

3.自社のサイトの調査とCMPのテストをして実装する

CMPが決まったら、自社のサイトに実装できるかどうかのテストや調査をします。そこで問題がなければ、CMPを実装して運用を開始します。しっかりと運用できているかは定期的に確認しましょう。

CMPを選ぶ際のポイント

CMPを選ぶ際には以下の4つのポイントに注意する必要があります。

各国の規制に対応できているか

国によって個人情報保護の法律は違います。日本では2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました。EUはGDPR、アメリカのカリフォルニア州ではCCPAが施行されています。こうした各国の規制に対応できるかどうかは非常に重要です。アップデートがしっかりと行われるかどうかも含めて、確認しておいた方が良いでしょう。

同意取得のバナーのカスタマイズはできるかどうか

CMPでは同意取得のためにバナーを表示します。そのバナーがカスタマイズできないと、自社のサイトと合わない可能性があります。そのため設置場所や表示形式など、カスタマイズできるかどうかの確認をしておきましょう。必要な項目が含まれているかどうか、項目の追加は可能かどうかも合わせて確認してください。

自社のシステムと連携できるかどうか

CMPで得たデータは社内システムと連携する必要があります。そのため自社のシステムと連携できるかどうかは重要なポイントとなります。データを一元管理するためにも、自社システムとの連携ができるかどうかの確認をしておきましょう。

サポート体制がしっかりしているかどうか

CMPの場合、導入にサポートが必要であるのはもちろんのこと、各国の法規制への対応や同意取得の仕方など、専門的な知識が必要になる場合が多くあります。そうした専門的な知識を提供してくれるサポート体制があるかどうかは重要な要素の一つです。とくに海外のサービスの場合、日本語でもサポートが受けられるのかどうかは確認しておいた方が良いでしょう。

まとめ

ここまでCMPが導入されるようになった背景とCMPの選び方や選ぶ際の注意点について解説してきました。個人情報保護の関係から、同意なくcookieを使うことはできなくなるでしょう。Googleをはじめ、プラットフォーマーがどのような対応をするのか見守る必要がありますが、現時点でcookieを活用したい場合は、CMPの導入を検討すべきです。自社にあったCMPを比較検討して決めてください。

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