潜在顧客の掘り起こしに必要なアプローチと顧客化のポイントを解説

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2023.01.11

潜在顧客の掘り起こしに必要なアプローチと顧客化のポイントを解説

売上アップを考える際に潜在顧客の掘り起こしが必要だという話を聞いたことがあると思います。ただ具体的にどのようにすればよいのかわからない人も多いでしょう。そこでこの記事では潜在顧客を掘り起こすメリットだけでなく、掘り起こしに必要な方法や顧客にする方法について解説します。

潜在顧客とは

そもそも潜在顧客とはどのような意味でしょうか。潜在顧客は潜在的に商品やサービスを利用したいという欲求があるものの、まだ気づいていない顧客のことを指します。また欲求には気づいているものの、具体的なサービスや商品を探していない場合や、あなたの商品やサービスを知らない場も含まれます。

そのため商品やサービスを知ることで、自身のニーズに気づいたり、積極的に商品やサービスを購入して試す可能性があるわけです。

見込み客・顕在顧客との違い

見込み客は自分の欲求に気づいており、商品やサービスを積極的に探している顧客です。顕在顧客は見込み客と同じ意味で使われています。見込み客に対するアプローチは潜在顧客とはまったく違うやり方が必要です。

潜在顧客を掘り起こすメリットとは

潜在顧客を及ぼすメリットとしては、以下の3つがあります。

対象となる人数が多い

潜在顧客の場合、現在顧客に比べると人数がかなり多いです。母数が多いわけですから、競争率が低く、新規顧客獲得の可能性も高まります。潜在顧客の場合、自分の欲求に気づいていない場合も多いため、現在顧客を相手にしたアプローチとは別のやり方を考えなければならないでしょう。

ロイヤルカスタマーになる可能性が高い

潜在顧客に対しては丁寧な対応が求められます。時間をかけて対応することで、顧客からも信頼されるようになり、それは結果として信頼関係を高めることになります。信頼関係が高まるとロイヤルカスタマーになる可能性も高いです。

ロイヤルカスタマーになれば、自社の商品やサービスのファンになってくれているわけですから、新しいサービスや商品がリリースされた時も購入してくれる可能性が高いでしょう。また、他の商品も一緒に購入するというアップセルの可能性も高まります。

このように、潜在顧客に丁寧にアプローチしていくことで、ロイヤルカスタマーになる可能性が高まり、結果として売上アップにつながると考えられます。

新規開拓につながる

潜在顧客へのアプローチは、今までの顕在顧客へのアプローチとは異なります。そのため、今までと同じようなやり方ではなく、別の方法でアプローチしていくことになるわけです。今までアプローチしていなかった層が対象になるわけですから、新規開拓にも当然つながります。

そのため今までとは違った顧客層が、商品やサービスを購入してくれるようになる可能性が高いわけです。

潜在顧客を掘り起こす方法

潜在顧客を掘り起こすためには以下の手順で行う必要があります。

1.ニーズを把握する

潜在顧客にアプローチするためには、ニーズをしっかりと把握しておく必要があります。しかしすべてのニーズに対応することはコストもかかりますし、効率も悪いです。そのため、自社のサービスや商品の購入につながる可能性が高い潜在顧客にアプローチしていかなければなりません。

そこで必要なのは、自社の強みを生かせるニーズを持った潜在顧客を見つけることです。よく使われるのがSTP分析です。STP分析とは、S(セグメンテーション)、T(ターゲティング)、P(ポジショニング)を順番に行う方法になります。

セグメンテーションでは、潜在顧客のグルーピングを行います。性格や年齢、性別だけでなく、地理的な変数やライフスタイルや行動パターンなど、自社のサービスや商品に合った変数を使ってセグメントしていきましょう。

セグメンテーションで決めたグループの中で、アプローチするグループを選び、ターゲットを決めていきます。自社のサービスは、商品に合ったターゲットを選ぶのが重要です。その上で、自社のポジショニングを明確にしていきます。

他社に比べてどのような強みがあるのか、一般的には2つの軸をとって比較します。どのような点をアピールしていけば良いのか明確にして、ターゲットにアプローチしていかなければならないのです。

2.潜在顧客に適切にアプローチする方法を考える

次に潜在顧客に適切にアプローチする方法を考えます。潜在顧客にアプローチするためには、ターゲットに接点の多いアプローチ方法を考えなければなりません。たとえばInstagramはよく使われるアプローチ方法ですが、すべての業種において適しているとは限りません。ターゲットとなる層に適切にアプローチできる方法を考えていきましょう。

潜在顧客にアプローチする方法

潜在顧客にアプローチする方法としては、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの2つに分けられます。ここではそれぞれ解説します。

1.インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティングとは、ユーザーに有益な情報を発信することで、ユーザーの側から問い合わせをしてもらう方法です。インバウンドマーケティングに使われる方法としては、以下の4つが考えられます。

オウンドメディア

オウンドメディアでは、企業の有益な情報を発信していきます。ただしオウンドメディアを作ればうまくいくというわけではありません。オウンドメディアの場合、検索結果の上位に表示されなければ見られることはありません。

そのためSEOをしっかりと行い、人目に触れるような記事を書いていく必要があります。記事数の目安としては50記事、その中でどれだけ検索結果10位以内に入るかがポイントとなるでしょう。

SNS

SNSの運用も、インバウンドマーケティングでは重要な手法の1つです。SNSといってもTwitterやInstagram、Facebookなど多くあります。それぞれユーザー層が違いますので、ターゲットに合わせて選択していく必要があります。

SNSもオウンドメディアと同様で、有益な情報をいかに発信してフォロワーを増やすかが重要です。そのため定期的な情報発信が必要になります。またSNS上でのユーザーとのやり取りも重要になっており、やり取りが上手なアカウントはフォロワーが増えています。

またSNSの場合、広告を利用することも可能です。SNSでは広告からもフォロワーが増えています。ターゲティングもしやすいので、利用している企業が多いです。

セミナー

セミナーもインバウンドマーケティングで使える手法です。セミナーを開催して参加者に役立つ情報を提供します。その中で自社のサービスや商品に触れていきます。セミナーには潜在顧客の参加する可能性が高く、効果が見込めます。ただし会場を借りると費用がかかるケースが多いです。

そのため、現在ではウェブによるセミナーを開催している企業が増えています。ウェブのセミナーであれば会場を借りるコストはかからないため、低コストで運用できます。また、頻繁に開催できるのも魅力的です。ウェブセミナーを開催して、有益な情報を提供。

最後に商品やサービスの説明をして、自社のことを認知してもらうことが可能でしょう。セミナーをくり返すことで潜在顧客が顧客になっていくわけです。

メルマガ・ホワイトペーパー

メルマガやホワイトペーパーは認知された後の手法になります。セミナーに参加して、興味ある人に対して、メルマガに登録してもらい情報を定期的に発信するわけです。またホワイトペーパーはオウンドメディアやセミナー参加者の中で、さらに情報が欲しい人に配布します。

ホワイトペーパーをダウンロードする代わりに、名前やメール等の個人情報収集することが可能になるわけです。そうすることで潜在顧客が顧客に変わっていきます。

2.アウトバウンドマーケティング

アウトバウンドマーケティングは、企業側からユーザーに対してアプローチしていく方法です。今のマーケティングと比較して、積極的に企業がアプローチするやり方なので、営業色が濃くなる方法ではあります。ここではアウトバンドマーケティングの3つの方法について解説します。

展示会

展示会は、情報収集のために同じような商品やサービスに興味のある人たちが多く集まります。そのため潜在顧客と接触しやすいですし、その場で商談を開始できます。その結果、すぐに顧客を獲得できるというメリットがあるわけです。

ただし、展示会は出展コストと人件費がかかるため、それに見合った効果はどこまで出るか非常に重要です。展示会によっては出展しても効果がなかったというものもあります。どの展示会に出展すればよいか、そこで何をアピールすれば良いか、出展コストも考えながら検討しましょう。

web広告

web広告も有効な手段の1つです。中でもリスティング広告は、Googleの検索結果の上位に表示されるため、効果が高い広告の1つです。リスティング広告はターゲティングも可能で、広告単価も決められるため、広告費用がかさんでしまうという状況を避けられるメリットがあります。

web広告は簡単に始められる一方で、効果を出すには、知識と経験が必要です。どのようにターゲティングをするのか、リスティング広告であれば、どの検索ワードで広告を表示するのか、常にデータを見ながら改善していく必要があります。

web広告をこれから行うという方は、外注するのもひとつの方法です。自分で実施してみてうまくいかない場合は検討するようにしましょう。

テレアポ

テレアポは効果がないと思われがちですが、今でも多くの企業が行っています。ただしテレアポは架電数を増やす必要があり、人件費の割には効果が無いという場合もあります。そのため商品やサービスのための営業というよりも、相手の現状を聞き出すことに終始したほうが良いでしょう。

潜在顧客を顧客にするポイント

潜在顧客を掘り起こした後は、顧客にして商品を購入してもらう必要があります。そのためには短期間での成果を期待せず、定期的なアプローチが必要になってきます。また先ほど紹介したアプローチ方法のどれか1つに絞るのではなく、インバウンドマーケティングを中心に、複数をうまく組み合わせて成果が出せるようにしなければなりません。

また、アプローチした潜在顧客をしっかりと管理して、優先順位をつけ、定期的にアプローチしていく必要があります。そのためにはシステムの導入も必要です。システムを導入することで、顧客管理がしっかりと行え、潜在顧客へのアプローチもしやすくなるでしょう。

潜在顧客の掘り起こしで売上アップを

ここまで潜在顧客をどのように掘り起こせば良いかの方法について解説してきました。商品やサービスが増えていく中で、いかに潜在顧客を掘り起こすかが売り上げアップのポイントとなってきます。

複数のアプローチ方法を組み合わせながら、システムで管理。定期的に実施して改善をくり返しながら、効果を高めていきましょう。

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