【新規開拓に悩むマーケター必見】Google広告の「新規顧客の獲得」目標とは?

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2024.06.03

【新規開拓に悩むマーケター必見】Google広告の「新規顧客の獲得」目標とは?

マーケティング担当者にとって難しい課題の1つに、新規顧客と既存顧客のどちらを優先してマーケティング施策を実施するかという問題があります。マーケティングの費用対効果が高いのは既存顧客ですが、事業を持続的に成長させていくためには、新規顧客を獲得していかなければいけません。

今回は、新規開拓に悩むマーケティング担当者の方々に向けて、Google広告の「新規顧客の獲得」目標について紹介します。「新規顧客の獲得」目標の概要から、設定方法や、新規顧客の獲得コストを考える上で重要なLTV(ライフタイムバリュー)などについて解説していきます。

マーケティングにおける新規顧客と既存顧客

事業拡大のためのマーケティング戦略を考える際、新規顧客と既存顧客のどちらに焦点を当てるべきでしょうか。
マーケティング戦略でよく使われる法則に「1:5の法則」と「5:25の法則」があります。

1:5の法則:新規顧客は既存顧客に比べて、販売コストが5倍かかるという法則
5:25の法則:顧客の定着率を5%向上させると、利益が25~90%改善するという法則

つまりこれらの法則は、一般的には新規顧客より既存顧客へのマーケティングの方が、費用対効果が高いことを示しています。

この理由は、既存顧客はブランドや商品に対する理解が深く、製品やサービスに対する関心が高いため、新規顧客を獲得するよりも既存顧客を維持する方がコストが低く済むからです。

また、既存顧客はリピート購入や追加購入、プランのアップグレードなどの機会があり、新規顧客を獲得するよりも低コストで売上向上を狙うことができます。

そのため、マーケティングの費用対効果だけを考えると、既存顧客へのマーケティングに広告費用が費やされがちです。

一方で、事業の持続的成長のためには、既存顧客へのマーケティングだけでは不十分です。新規顧客に対するマーケティングにも力を入れなければなりません。

新規顧客へのマーケティングには以下の3つのメリットがあります。

市場シェアの拡大:新規顧客を獲得することで、市場シェアを拡大し、競合他社との差別化を図ることができます。新規顧客の獲得は成長戦略の重要な要素であり、将来のビジネスの拡大につながります。

ブランドの知名度向上:新規顧客へのマーケティング活動は、ブランドの知名度を向上させる効果もあります。新規顧客が製品やサービスを試すことで、口コミや評判が広がり、他の顧客層にも影響を与えることがあります。

将来的な売上と利益の増加:顧客の離脱率や解約率を0%にすることは不可能ですが、新規顧客を獲得できれば、安定した売上と利益の維持が可能になります。離脱数以上の新規顧客を獲得することで、長期的な目線で収益を増やしていくことが重要です。

マーケティング担当者にとっては、費用対効果が高い既存顧客へのマーケティングに注力したくなりますが、新規顧客の獲得を怠ると事業成長がストップしてしまう恐れがあります。

次章では、新規顧客へのマーケティング戦略として活用可能な、Google広告の「新規顧客の獲得」目標について紹介します。

「新規顧客の獲得」目標とは

Google広告には、新規顧客をターゲットし効率よく獲得を行うための「新規顧客の獲得」目標という設定項目があります。「新規顧客の獲得」目標を利用できるのは以下2種類の広告です。

・検索キャンペーン
・P-MAXキャンペーン

また、この「新規顧客の獲得」目標には、次の2つの入札戦略があります。

①「新規顧客の価値」モード
②「新規顧客のみ」モード

以下、各入札戦略についてそれぞれ説明します。

①「新規顧客の価値」モード

「新規顧客の価値」モードの入札戦略では、新規顧客を獲得する価値に応じて広告入札単価を調整し、既存顧客よりも新規顧客の入札単価を高く設定することができます。

一般的には既存顧客の方がマーケティング費用対効果が高いため、広告費用が既存顧客向けに偏りがちです。しかし、新規顧客の価値に応じて、既存顧客よりも新規顧客の入札単価を高く設定することで、新規顧客に向けた広告配信を優先して増やすことができ、結果的に新規顧客にターゲティングしたマーケティング戦略を実行することができます。

なおこの「新規顧客の価値」モードでは、「目標広告費用対効果 / コンバージョン値の最大化」の入札戦略を使用する点に注意してください。

②「新規顧客のみ」モード

「新規顧客のみ」モードの入札戦略では、新規顧客だけにターゲティングした広告配信ができます。


P-MAXキャンペーンではオーディエンスを除外する機能が用意されておらず、既存顧客を除外しての広告配信はできませんでした。しかし「新規顧客のみ」モードでは、過去の購買データや広告主が所有している既存顧客のリストから既存顧客を特定し、それらを配信対象から除いて、新規顧客のみに広告を配信できます。

なお、この「新規顧客のみ」モードでは、「目標広告費用対効果 / コンバージョン値の最大化」、「目標コンバージョン単価 / コンバージョン数の最大化」の入札戦略を使用する点に注意してください。

自社のマーケティング戦略に合わせて、新規顧客を優先して入札単価を高く設定したマーケティング施策を実施するか、新規顧客のみにターゲティングしたマーケティング施策を実施するかを選択しましょう。

次章では、実際のGoogle広告での「新規顧客の獲得」目標の設定方法について紹介します。

「新規顧客の獲得」目標の設定

「新規顧客の獲得」目標には大きく分けて3つのステップがあります。

①既存顧客を定義する
②「新規顧客の獲得」目標を設定する
③キャンペーンで新規顧客の獲得を有効にする

以下、各設定手順を簡単に紹介します。

①既存顧客を定義する

「新規顧客の獲得」目標を利用するには、まず既存顧客を定義する必要があります。

既存顧客のオーディエンスリストが1,000件を超えている場合は、カスタマーマッチを活用することができますが、1,000件を越えていない場合はデフォルト設定のままで問題ありません。

既存顧客のリストは、以下の手順でアップロードします。

  1. Google広告の管理画面で[ツール]アイコンをクリックします。
  2. [共有ライブラリ]のプルダウンをクリックします。
  3. [オーディエンス マネージャー]をクリックします。
  4. ページ上部にある[データ セグメント]タブをクリックします。
  5. プラスボタンをクリックして、[顧客リスト]を選択します。
  6. 新しいセグメントの名前を指定します。
  7. 新しいCSVファイルをアップロードします。
  8. 内容に同意する場合は、[このデータは、Googleのカスタマーマッチに関するポリシーに従って収集され、Googleと共有されています]のチェックボックスをオンにします。
  9. 有効期間を設定します。
  10. [アップロードして作成]をクリックします。
  11. データファイルのアップロード状況を[オーディエンス リスト]で確認できます。
  12. データのアップロードが完了すると、ファイルのアップロード完了ページが表示され、正常にアップロードされた行数とマッチ率に関する情報を確認できます。

②「新規顧客の獲得」目標を設定する

次に、「新規顧客の獲得」目標をまだ設定していない場合は、以下の手順で設定します。

  1. Google広告の管理画面で[目標]アイコンをクリックします。
  2. [コンバージョン]のプルダウンをクリックします。
  3. [概要]をクリックします。
  4. [顧客の獲得]の右にある[設定]をクリックします。
  5. 1つ以上のオーディエンスセグメントを選択して既存の顧客を定義します。
  6. 顧客獲得に割り当てる値を設定します。

③キャンペーンで新規顧客の獲得を有効にする

最後に「新規顧客の獲得」を有効にします。設定手順は以下の通りです。

  1. Google広告の管理画面で[キャンペーン]アイコンをクリックします。
  2. [キャンペーン]のプルダウンの中にある[キャンペーン]をクリックします。
  3. 対象の広告キャンペーンの歯車アイコンをクリックします。
  4. [顧客の獲得]を選択し、メニューを展開します。
  5. [新規顧客の獲得を重視してキャンペーンを最適化する]にチェックを入れます。
  6. 次のいずれかを選択します。
    ○ 新規顧客に対する入札単価を既存顧客よりも高く設定(推奨)
    ○ 新規顧客に対してのみ入札単価を設定する

各手順の詳細についてはGoogle広告公式の「新規顧客の獲得」目標を有効にするをご参照ください。

なお設定手順では割愛しましたが、実際の設定時には「新規顧客の獲得価値」の定義が必要です。具体的な定義の仕方や設定値の考え方については次章で紹介します。

顧客獲得値とLTV

「新規顧客の価値」モードでは、顧客獲得値(新規顧客の価値)を定義する必要があります。

Googleは、顧客獲得値を「1人の新規顧客から将来的に獲得が見込まれる収益額」と同額にすることを推奨しています。例としては以下の通りです。

例:購入1回あたりの平均額が120ドルで、顧客3人中2人が2年間にわたり1年に1回商品を購入することが予想される場合、推奨される新規顧客値は、120ドル×2/3×2=160ドルになります。

これはLTV(ライフタイムバリュー)の考え方に基づいています。

LTVとは、1人の顧客から長期的に得られる売上総額の見込みを示す指標であり、「平均購入金額×平均購入頻度×平均継続期間」で計算されます。LTVが高いほど、顧客獲得にかかる費用を回収しやすくなり、長期的なビジネスの成功につながります。

平均購入単価:ある期間内に顧客が平均的に購入する金額の平均値
平均購入頻度:ある期間内に顧客が平均的に購入する回数の平均値
平均継続期間:顧客が企業やブランドと取引を続ける期間の平均値

先ほどの例でいうと、平均購入単価が120ドル、平均購入頻度が2/3、平均継続期間が2年間となります。

なお、新規顧客獲得の価値がわからない場合は、「新規顧客の獲得」目標を選択する際に提案される推奨値を使用できます。この推奨値は、過去のキャンペーンの平均注文額に基づくものになっています。

まとめ

マーケティング担当者にとって、新規顧客と既存顧客のどちらを優先してマーケティング施策を実施するかは重要な課題です。既存顧客に向けたマーケティング施策は費用対効果が高いものの、継続的な事業成長のためには、新規顧客の獲得も重要です。

新規顧客の獲得には市場シェアの拡大、ブランドの知名度向上、将来的な売上と利益の増加といったメリットがあります。しかし、既存顧客へのマーケティングとのバランスを考えながら、適切な施策を選択することが重要です。

本記事では、効果的な新規顧客の獲得戦略に活用するための、Google広告の「新規顧客の獲得」目標を紹介しました。

Google広告では、「新規顧客の価値」モードと「新規顧客のみ」モードという2つの入札戦略があります。それぞれの戦略には特徴があり、自社の状況や目標に合わせて適切な戦略を選択することが重要です。

また、「新規顧客の獲得」目標を設定する際には、顧客獲得値を正しく設定することが重要です。顧客獲得値は、将来的に得られる顧客からの収益額を示し、適切なマーケティング施策を立てる上での重要な指標となります。

新規顧客の獲得は事業の成長に不可欠ですが、既存顧客を維持することも同様に重要です。バランスを取りながら、効果的なマーケティング戦略を立てることが成功への鍵となります。

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