「いちばんやさしい デジタルマーケティングの教本」~デジタルマーケティング初心者の羅針盤となる一冊
デジタルマーケティング
2024.10.10
田村修氏の「いちばんやさしい デジタルマーケティングの教本」は、まさにタイトル通り、デジタルマーケティングの複雑な世界を分かりやすく紐解いてくれる入門書です。
本書の魅力は、豊富な図解とイラスト、そして具体的な事例をふんだんに盛り込んでいる点にあります。
抽象的な概念になりがちなマーケティング用語も、視覚的な表現と身近な事例によって、すっと頭に入ってきます。まるで経験豊富な先生が、隣で丁寧に教えてくれているような感覚で読み進めることができます。
とくに印象的なのは、「なぜデジタルマーケティングが必要なのか」という根本的な問いからスタートしている点です。
具体的な手法に飛びつく前に、まずはデジタルマーケティングの意義を理解することで、読者は主体的に学習を進めることができます。
また、最新の情報にもしっかりと対応している点も評価できます。デジタルマーケティングの世界は日進月歩ですが、本書は常にアップデートされており、読者は安心して最新の知識を吸収できます。
本書は、デジタルマーケティング初心者だけでなく、すでに業務に携わっている方にとっても有益な一冊です。全体像を再確認したり、新たな視点を得たりするのに役立ちます。
では、ここから本書の内容を簡単に紹介しましょう。
デジタル化の中でマーケティングをどう考えるか
デジタルマーケティングによって何が大きく変わったのでしょうか。本書では3つのポイントが解説されています。
①複製が容易であり劣化しない
②輸送配送コストや保管コストが格段に下がる
③形のある商品(モノ)というより、無形のサービスが多く含まれる
たとえば音楽は商品としてではなく、データとして消費されるようになり、企業の製造企画や販売戦略は大きく変わりました。
こうした時代の変化に対してデータの分析と活用を行い、顧客にとって付加価値の高いサービスを提供する必要があるわけです。
デジタル時代の消費者行動とマーケティングの課題
デジタル時代の消費者は心の中に購入候補リストができているため、欲しくなった時に買うものリストの中の上位に入っている必要があります。そのため、普段のブランドコミュニケーションが大切になります。
こうしたデジタル時代の消費者行動を踏まえて、マーケティングの課題を解決する必要があります。マーケティングは売れる仕組みを作っていく必要があります。
売れる仕組みを作るためには、まず買わない理由を考えなければなりません。買わない理由の最も大きなものは商品を知らないことです。次に商品の魅力がないことです。魅力がなければ商品は選んでもらえません。
評判が悪かったり、評判がわからなかったりするものは売れません。悪い評判を見て買わなくなる消費者が多いわけです。
消費者は「モチベーションの発生」「情報検索」「代替品評価」「購入」「消費後評価」という意思決定プロセスを実施しています。消費者が商品を購入するかどうかは、周りの人だけでなく、社会現象も大きな影響を与えます。
人気のあるものが強く支持されるのを「バンドワゴン効果」といい、逆に人が持っているものはいらないという心理を「スノップ効果」と呼びます。つまり人間の消費者行動は、他者との関係性の中で、大きな影響を受けているわけです。
売上を上げる方法
売上の構成要素は以下のようになっています。
売上=単価×(客数×個数×頻度)
つまり、どの構成要素を増やすかを考える必要があります。またターゲットに基づいて3つの分類が可能です。
・新規顧客獲得
・既存顧客の活性化
・認知・ブランド価値向上
新規顧客には、顕在顧客と潜在顧客がいます。顕在顧客に対しては、具体的なメリットや特徴を詳しく述べることが必要になります。潜在顧客に対しては、ニーズの掘り起こし策が必要になります。
既存顧客に対しては、アップセルやクロスセルを行い、売上を増やしていく必要があります。
顧客は何かのきっかけで、競合他社の顧客となる可能性が高いという認識が必要になります。
おわりに
もしあなたが、
・デジタルマーケティングの世界に足を踏み入れたいけど、どこから始めればいいか分からない
・専門用語が多くて、理解するのに苦労している
・最新のトレンドを把握したい
と感じているなら、ぜひ本書を手に取ってみてください。
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